「青年海外協力隊って言葉話せるようになるの?」の話 その2

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スペイン語

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こんにちは。
きくちです。

前回の記事で

「青年海外協力隊って言葉話せるようになるの?」の話 その1

「青年海外協力隊員が、一切机に向かわないで、海外に2年間住むとどれくらいスペイン語話せるようになるの?」 住むだけ!勉強なし!実際のレベルはどんなもん!?日常会話は?テレビは?新聞は?どんくらいわかるの? そんなリアルな話。



僕のリアルなスペイン語能力を紹介しました。

「2年間住んでるだけ」
「勉強ほとんどしない」
「一年10ヶ月でノート5冊」

 

なんか怪しい通信販売の売り文句みたいになって来ましたが
本当にこれはガチです。

今日は
住むだけで言語習得できるだろう
と思っていたダメ人間が

・どのような学習プロセスを歩んできたか
・現状のスペイン語力の限界の原因とその改善方法

という点に着目してお話できたらなぁ。。と思います。

始まり始まり

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初期のスペイン語能力

時は遡り
2017年の4月
僕はパナマの小学校に派遣されました。

 

その時の語学レベルは
スペイン語に出会ってから3ヶ月

 

・簡単な自己紹介が一応スラッと言える。
でも
「日本で先生やってたの?」
とか質問されたら答えられなかった。

てかなんて言われてるかさえ
分からなかった。

・quiero 〜 puedo〜

英語で言う I want ,  Can I ~
くらいのレベルでの会話はできた。

・数字の0〜100までは知っていた
でもスラスラは出てこない。

そんなレベルでした。

でも僕は
基本的に机に向かわなかった。

だって
筆記用具はすべて日本に置いて来てたし、

なんていうか、生きるので精一杯で勉強とかしてる場合じゃなかった。

そしてそのままズルズル勉強せずにひたすら時が流れて約二年。

「僕」の出来上がりです。

そんな人間がどうやって住んでるだけで
言語を習得して行くかについてですが、

 ズバリ、

「ジェスチャー」 →  「 言語化」

これです。これ以外ないです。
たぶん。

これで現地に住んでる
勉強したくない系住んでる族の
初級学習者は学びます。

たぶん。

例えば当時僕が住んでた家は、
(僕は廃墟に住んでました)

これ

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いいですか。
ここに住んでましたよ1年10ヶ月。
生きるのに必死でしたよほんと。

(あ、家のことはちょっとだけここに書いてあるから見てみてね。)

「この世界と僕の家」のこと。
こんにちは。 あっというまに月日が流れましてあれよあれよで7月のきくちでぷ。  そういえばこの前、校長と2人きりになった時、沈黙に耐えられなくなってつい、「あ、あの、僕、教員に向けたセミナーでもやろうと思うんだけど」 ...

 

さて、住み始めた当初
あまりにも何にもない廃墟に住んでいました。

もうね。大変だったのよ。
雨なんかが降った時にはもう最悪でした。

扉から水が入るわ天井の穴から入るわで
家の中にチャパチャパできるくらいの水たまりが普通にできたのよ。

ま、それはいいとして

住むためにいろいろ必要になるわけです。
例えばホコリだらけだったので

ホウキ。

でもホウキという単語を知りません。

僕は自慢じゃないですが電子辞書なんて持ってません
(すいません。とことんなめてました。)

紙辞書もスペイン語→日本語だったので日本語のホウキからは調べられませんでした。
もちろんネットもないからパソコンも無意味。

そこで
ジェスチャーです

周りの人に
quiero〜  ( サッサッサというジェスチャーをする)
(I want ~)

とします。
最初は
は?と言う顔されますが、段々わかってもらえて持って来てもらいます。

それそれ!!
みたいなテンションになる。

Escoba(ホウキ)

と単語を教えてもらいます。
それをメモる。もしくは書いてもらう。

次にモップが必要でした。もちろんそんな単語知りません。
でも水(agua)の単語は知ってました。

なので人にescoba! agua!(ホウキ!水!)

そんで「サササ」のジェスチャー

これでモップが来ます
trapiadorと言うらしい。

いや、バケツないやん。(もちろん単語、知りません)

次にモップを持ちながら

手でバケツのジェスチャー。

それに

agua agua!!

と連呼。

するとどうでしょう。どこからともなく、

バケツが来ます。

なんということでしょう。

まるで魔法使いです。

とまぁ、そんな感じで

ジェスチャーから

言語化を現地の人にしてもらい

それを覚える。です。

そんな感じで語彙は増えていきました。

でも限界があります。

いわゆるこの限界までが住むだけで伸びる範囲。
個人差はあまりないかと思います。

住んでいると困ることがあって、
その度にこうやって単語を習得していきますが、それを習得し終わると

生活で困ることがなくなる  →     新しく単語を学ぶ機会がなくなる。

もちろん僕は仕事をしていたので

家以外でも毎日いろんなものに出会っては聞き、
出会っては聞きを繰り返して
学校の備品の名前や授業で必要な単語を習得して来ました。

でもそれもいつか終わります。

子どもにもいろいろ教えてもらってました。
 (大半は聞き取れませんでしたが)

ちなみに今も子どもの言葉は聞き取れない。

余談ですが、
僕は鳥のことをスペイン語でポジョだとずっと思っていて
道行く鶏、飛んでいる鳥、ペットのオウム、
全てをポジョでごり押してましたが、

ポジョは「鶏肉」であって、
「鳥」ではない

と言うことは割と最近知りました。

 

現地民から見たら道ゆく鳥を鶏肉!鶏肉!
と連呼している日本人を見て

「まぁ、、合ってるっちゃあってるけど。。。なんて野蛮なんだろうか」

と思われたに違いありません。

 

 

まぁ、それはいいとして
そういう学習のプロセスはだいたい一年で終わります。

つまり一年程度で日常生活、身近な場所で出会う物事の単語は習得し終わります。

多分これが
「一年いれば話せるようになる」という神話の真実なのではないかと。

んで住んでるだけで伸びるのはここまでで限界。
だって、もう新しいものに出会わないんだもん。

これが僕が歩んで来た学習プロセス。
そんな生活が2年で、良くも悪くも前回の記事で伝えたレベルになるのです。

生活には困りません。行きたいところには行けるし、
拙いなりにも言いたいことは伝わります。

でも今でも親しい人が何言ってるかわからないことたくさんあるし、

とりあえず

Sí  Sí (YES YES)

って言ってる時もあります。

んでもってここから、
この先が自分で努力して勉強していくレベルの話。

その限界をぶち破るためには、、、って話です。

言語能力はどうしたら伸びるか。

 

とその前にきっと今までのを読んでくださった方は

「2年住んでそのレベルかい」
と思う人もいるでしょう。
一年でだいたい終わるって言うけれど
誰かと住んでれば話す機会もあって
語彙もどんどん増えるじゃないかって?

正直に言います。それは間違いないです。
では何故ぼくはそこまで伸びなかったのか。

なぜならぼくは「一人暮らしだった」のです

どーん。

おそらくこれが
2年間住んでもあまり僕の語学能力が伸びなかった一種の要因でしょう。

そんなわけで家族はおらず、もちろん僕の家にはテレビもラジオも新聞も
(当初は)インターネットもなかったので、

スペイン語に触れる機会なんて日常的になかったわけです。

ちなみに僕が住んでた村には
300人くらいしか住んでなくて若者はほとんどいなかった。
というか人の気配が基本ない。

ここだよ

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んでもってこれが
街の中央。一番栄えている場所。
コーラとお菓子が買える。

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言い訳ですが
まぁ、こう言う村に住んでれば
なかなかに殻をぶち破るきっかけがなかったのです。
だって生活に困らなかったんだもん!
知らない単語に出会わなかったんだもん!
つか人間に出会わなかったんだもん!!

でもこの上にいきたいなら
踏ん張らなきゃいけないんですよね。

じゃあどうするかって、月並みですけど
スペイン語に触れましょう!

それは耳の訓練とか、
話す練習とかじゃなくて
シンプルにモチベーションの話です。

悔しさというモチベーション

分からない単語に出会いましょう!

「人が自分に何言ってるか分からない」
時の切なさ、
人に「お前が言っていることがわからない」
と言われる悔しさを

感じること。

たぶんそれが
言語を学習する上で必要なプロセスです。

ぼくは一人で暮らしていたため、
その悔しさを感じることがほぼなかったので
ま、これでいいか。というぬるま湯でした。

でもどうにかしなきゃ、
踏ん張らなきゃと思うようになって、
スペイン語もっと勉強したいと思うようになって

最近家を引っ越しまして、パナマ人と住むことになりました。

そこで気づいた衝撃の事実。

僕は普段人と話すことはほとんどない。
話すとしても仕事の話。そうやって二年。

その結果

なんと!!

二年住んで算数の授業や
現地の教員に対しての指導、授業の検討会をできるくらいの能力はあるのに

日常会話が全然できないという。。
何言ってるかわからない。。

歯ブラシってなんていうんだ?
お鍋ってなんていうんだ?「鍵を閉めたほうがいい?」

ってなんて聞くんだ??

一人暮らしで引きこもってるとこんな会話しないからね。

そして勉強しなきゃ当然そんな単語は知らん。

 

とまぁ、二年住んで基本中の、基本、
基礎の会話ができないというミラクルが発動。

え、え、ショック。。やばぁーーー
というとてつもない悔しさというか危機感を感じました。

えぇ、すげー悔しかったです。

だからこそスペイン語に触れてそういう悔しさを感じていこう


という話です。
自分の知らなさを知るわけです。
ソクラテス的に言うと「無知の知」です

そしてぼくも
悔しさを感じ始めて

改めてスペイン語の勉強始めたわけです。

ポジティヴだろうがネガティブだろうかそういったモチベーションがないとやはり人は学ばないし、身に入らないんだなぁ。と本当に痛感。

最近はメモ帳持ちながらファミリーと話してわからないこと、
単語はメモして後で辞書で調べるという生活を始めました。

外国に「住んでるだけ」ではなくて「住みながら」
勉強するようになったのでした。

そんな感じでぼくのスペイン語のお話でした。

 

そんな僕がこの後奇跡を起こして
DELE B2合格した話はこちら。

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