思い起こせば僕の人生はずっと教育という世界を彷徨い続けている気がする。
そしてさらに思い起こしてみれば、
僕の人生で自己実現、つまり、やりたかったことができた時はすべからく、教育に関連していた。
絶対に入れないと思っていた大学・大学院。
僕には無縁の世界だと思っていたJICA
そして、憧れだったメディアの仕事。
どれもこれも教育だった。
意識したわけでもない。
どちらかというと教育の世界から逃げたいって思っていた。
だから学校の先生にはならないと強く誓っていたし、
教育現場に立つなんて絶対に嫌だと思っていた。
でも、朝日が登るようにじわじわと近づいてきて、
そして、気づいたら磁石のように僕について回る。
なんとか逃げよう。なんとか離れよう。
そう思っていても、日が登ってできる影のように、決して逃れることはできないんだ。
就職をしようとしていた。
教育とは全く関係ない分野で。カッコつけたカタカナの肩書きで、
今流行のフルリモートで、フルフレックスで。とても魅力的に映る仕事だった。
何より、コーヒーを続けることができる職場だった。
それなりに有名で、おそらく僕なんかじゃ絶対入れないところだったけど、
ひょんなきっかけで選考を受けさせていただいた。
そして最後の面接を終えて、
僕に届いたメールは俗にいう御祈りメールだった。
普段だったら、それであら残念。と終わるはずだった。
しかし、そのメールの分量は、
僕が人生で2、3回受け取ったことがある御祈りメールより多かったのだ。
文面には、
菊地さんには、今回の部署の仕事内容は合わないと考えました。
しかし、弊社の他部署である教育部門で
菊地さんにぜひ選考を受けて欲しいという声が上がっております。
ぜひそちらの選考を受けてください。
とのことだった。
やっぱりか、と思った。
どうやら僕は教育の世界から逃げられないんだな。
思わず笑ってしまった。
逃げようとすればするほど、追いかけてくる。
だからこそ一度向き合う必要があるのじゃないか。
なんとなくそんな気がするのだ。
とはいえ、まだまだ先の話になりそうで、
可能性があるかもしれないというレベルの話なのだけど。
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