菊地コーヒーが大切にしていること「僕は僕にできることをする」

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菊地コーヒー

菊地コーヒーを開業して
早3ヶ月。
まだ3ヶ月でもあるし、もう3ヶ月でもある。

僕が開業するために考えてきたことはここにまとめているけれど、
今日はその中で僕の選んだ戦い方を紹介したい。

どんな想いを持って僕がコーヒー屋さんを始めたか
そんなことを伝えたいのです。

 

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自分の土俵を探す

菊地コーヒーを始める時に最後の最後まで悩んだ部分があった。

それは
僕のコーヒーは通用するのか
という至ってシンプルでそして最大の問いだった。

街を歩けばカフェやコーヒー屋さんは所狭しと並ぶ。
ネットで探せばごまんと出てくる。
そんな中、ぽっとでの僕が入り込める余地はあるのだろうか。
そんなことをずっと悩んでいた。

結論から言うと、僕は諦めた。
美味しいコーヒーという点では絶対に勝てないと思ったのだ。
世バリスタとして働いている方や、ずーっとコーヒーの世界で生きている人と
闘うのは無謀だと思ったのだ。

なぜならあまりにも知識や技術が足りない。
目の前の一杯のコーヒーの味や特徴を語るための言葉を持っていないのだ。

それなのに、美味しいコーヒー淹れられます!
なんて僕が言ってしまったら
その道で走り続けている方々に失礼だとも思った。

だから同じ土俵で戦うのはやめて、素直に負けを認めよう。
その代わり僕の土俵で戦うことにしよう。

と思ったのだ。

じゃあ僕の土俵はどこなのか。

僕には経験があった。
世界を語る言葉があった。

例えば、コスタリカのコーヒー豆があったとする。
きっとあるバリスタはそのコーヒー豆が取れたとされる標高やその特徴、
美味しい抽出方法を知っている。
そして一杯の美味しいコーヒーを淹れることができる。
僕よりもよっぽど丁寧に、そして、圧倒的な技術で。

僕が背伸びして無理して挑むより、
その道のプロのバリスタに任せればいいのだ。

その代わりに僕はコスタリカという国を語ることにした。

バリスタは美味しいコーヒーを淹れることができるけれど、
その国がどんなご飯を食べているかを知らない。
僕はバリスタに比べて技術は足りないけれど、
その国に吹く風を知っている。

 

(10月頭にUPされる記事の一部)

 

 

これだ。

と思った。

だから僕は手紙を書くことにした。
その国がどんな国なのか。
このコーヒーが産まれたのはどんな国だったのか。
それを伝えることにしたのだ。

僕が今まで扱ってきたのは、
・グアテマラ
・メキシコ
・ラオス
・ベトナム
・コスタリカ
・ホンジュラス
・アルゼンチン(マテ茶)

この全てにそれぞれの手紙を添えた。
購入してくださった方に「コーヒーのお便り」と称して。

 

 



多分これは他のバリスタにはできないことだって
僕に、菊地コーヒーにしかできないことだって思ったのだ。

ありがたいことに、
面白かった、懐かしかった
といった肯定的な評価をもらうことが多い。

結局商売っていうのは、
自分だけが出来ると思うこと
=オリジナリティを見出し続けることに尽きるのではないかと思うのです。

働いていく中で
だからあなたに頼んだ。

この一言に勝るような嬉しい言葉なんてないんじゃないかなって思う。

負けを認めることから始まる挑戦だってある

もちろん人様を相手にしているので、
背伸びして踏ん張って、努力することも必要なわけです。
だからこそ僕なりに美味しいコーヒーの淹れ方や知識も勉強しているのだけど、
でも温度がOO度で〜、この種は〜といった話は
その道を極めている人がすればいいのだって割とすんなり受け入れた。

その分自分が出来ることを意識することができたのだった。

あれもこれもと手を出すより、
自分のできることを丁寧に続けていくということが必要なんだと思う。

自分の仕事のウリはなんですか?って言われた時に
どれだけはっきりと胸を張って答えられるか。

これが大事なんじゃないかと。
そう3ヶ月前に思ったのでした。

あと僕にはもう一つ、ウリがあった。

繋がりを意識する

他のバリスタにはなくて、僕にはあること。
それは時間だった
一言で言えば僕は暇だということ。
時間をかけれるということ。

だから僕は
メッセージカードを必ず書く。
手書きで買ってくれた方にメッセージを書く。
大したことも書けないし、心に響く言葉はかけないけれど、

 

・お久しぶりですー!
・前回の豆どうでしたー?
・そちらの地方、台風大丈夫でしたー?
・暑いけど体調気をつけてくださいね!

そんな普通の会話こそが
繋がりを生むんじゃないかなって思って僕は手紙を書く。

 

そんなことを意識して続けて感じることがあった。

僕はコーヒーを買ってもらうのを目的にしているわけではなく、
コーヒーを通して、
あなたにちょっとだけ暖かい時間を過ごして欲しいだけなんだなって。

汚い字だけど、少しだけ繋がりを感じて
暖かい気持ちになってもらえたら
手に持つコーヒーの故郷に想いを馳せてもらえたら
それはそれは素晴らしい時間なんじゃないか。
そう思ったのです。

これが菊地コーヒーの目指している
菊地コーヒーのきっかけであり、目指しているモノであり、土俵なんだ。

だから菊地コーヒーの標語は
「人生を丁寧に」

なんです。

 

とはいえ、そんな理想論じゃ商売は続かなくて。
どこかでビジネスという面を意識しなきゃならない。
そこがすごく難しく、面白い。

まだまだこれから。始まったばかりなのだ。

 

Just a moment...

 

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