大学院とはなにか。ーその制度と仕組みー

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大学院のこと






このところ、僕のまわりで大学院に進学したい、という声をちらほらと聞く。

もしかしたら意外と大学院に進学したい人も

大学院について知らないのではないか。


そのような人への一助になるかもしれぬと
筆をとることにした。

テーマごとに分けて全部で5個ほど書こうと思う。

大学院の費用とか、
入試の話とか、
ゼミとは何か
とかそういった類の話だ。

今回はとりあえず、大学院の制度と仕組みという
最初のステップから始めてみよう。


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大学院とは何か



いうまでもないことだけれど、
まずはここから始めよう。

大学院とは大学の上に位置付けられている。

ざっくり書くと

中学→高校→大学→大学院

である。

しかし、中学〜大学まではつながっていると考えてもらって差し支えないが、

大学院はそれらとは基本的に別物であることは留意していただきたい
(もちろん、大学院に入るためには基本的に、大学卒という肩書きが必要となっている)。


具体的に何が違うのか、

例えば一般的によく言われているのが、


大学までは勉強する場所である。


大学院は研究をする場所である。

である。


じゃあ、勉強と研究は何が違うのか、ということに関しては
後日に回すとして、

とにかく今回はもう少し制度的な部分を見て行こう。

制度から見る大学との違い


大学と大学院にはいろんな違いがあるけれど、
その中で制度的な違いをまずは見てみよう。

文科省(学校教育法)によれば、

大学の役割とは、

『大学は、学術の中心として、広く知識を授けるとともに、深く専門の学芸を教授研究し、知的、道徳的及び応用的能力を展開させることを目的とする』

とある。

一方で、
大学院は

大学院は,あらゆる学問分野にわたり,基礎研究の推進を通じて学術研究の基礎を培うとともに,研究者の養成及び高度の専門的能力を有する人材の養成という役割を担うものであり,大学における教育研究の高度化はもとより,将来にわたって,我が国の学術研究水準の向上や社会・経済・文化の発展を図る上で,極めて重要な使命を担っている

(どちらも文科省HPからの引用)

とある。


どういうことかをざっくり言うと、

大学は主に自分個人のために、学び、その能力を深めて行く場であり、



一方で大学院は、


日本の研究水準、社会、経済、等々の発展を図るものである、

つまり、自分個人のためではなく、
大学院で学んだことを活かし、
日本という国に貢献していってくれ。

ということだ。

そう考えるとなかなか大学院というのは、
立派な志がある。
(僕のような例外がいることもまた事実だが)

じゃあ、そもそも大学院とはなんぞや、
という話をしていきましょう。

 大学院(修士課程)とは


大学院は
今の所、

修士課程(原則2年)

博士課程(原則3年)

で成り立っています。

しかし、
かつては修士課程というものは存在しなかった。

博士課程(5年)しかなかったのだ。

そしてその内訳を一応

前期(2年)・後期(3年)と分けていた。


大学院に入ること=博士課程5年間だったのである。


この前期課程で、2年間みっちりと研究、論文の書き方を学び、

後期3年間で自分の研究をするという一貫した課程だったのである。

ところがいつの日か
前期2年・後期3年が
修士課程・博士課程と名称を変えた。

理由は知らん。

でもいまだに、前期課程・後期課程という名称を使用する文献や、
教授がいるのでこの豆知識は覚えてといていいと思う。

(例) 君は後期課程も行くのかね?
 → 博士課程まで進む気あるの?

(あ、僕は修士までしか出てないから博士課程のことは全然わからんよ)


とまぁ、こんな感じだ。

ではそんな大学院には誰がいくのか!

という問いに次は答えていこう。

大学院には誰が行くの?


基本的に大学院に来る人は以下のタイプに分けられる。

1研究・勉強をもっとしたい人

2進路・就職のため

3モラトリアムの延長

4学歴ロンタリング

以下、それぞれを見ていこう。

研究・勉強をもっとしたい人


これが最も多く、かつ大学院へ進学する
根本的な理由であると僕は考えている。

大学で興味あること勉強したけど、しっくりこない。

もっと知りたい。本を読みたい。等々

要は知識的欲求に駆られ、
いてもたってもいられなくなった人たちだ。

このモチベーションを持っていれば
まぁ、大学院でもやっていけるとは思う。

考えないといけないのは、

知識を純粋に増やしたいだけ、本を読みたいだけなら

図書館に行けという話だ。

このへんについてはまたどっかで書く。

進路・就職のため


これを理由に大学院に行く人も結構多い。

というのは、
理系の場合、同分野への就職の際に
院に行くのが条件・暗黙の了解であったりすることがあるらしい。

僕の同期(工学部)の少なくない人数が院に進学した。
理由はやはり就職だった。

医療系の場合は、そもそも院に行くことが前提となっている。

また、一般就職でも、NGO・NPO関連や、
政府関連の職を見ると、

条件が修士号というのも少なくない。

そういった就職や進路のために修士に来る人も多い。

ただ、就職のために仕方なく進学する人で

「本や研究大好き!!」

ではなければ

まぁまぁ、苦しむ。気がする。

もっとも、ハードルの高い職に就きたいと思っている人は
すべからく努力家、勉強家なので

まぁ、問題はないとは思うけど。

モラトリアムの延長


信じられないようだが、意外といる。

間違いなく

お前、大学院に来るべきじゃなかったよな

という人間。

まず講義に出ない。
本読んでる姿みたことない。
というか大学の敷地で見ない。

遊んでたり飲んでる姿だけが目撃される。

課題や試験の時だけ
ちょこちょこっとやる。

ゼミは勢いでごり押す。


いや、いるんですよほんと。こういう人。

2年という夏休みの延長。
(しかも学生という身分を持ちながら)

最高だよね。
気持ちはわかる。

でもべつに犯罪犯したり、
ものすごく人に迷惑かけるわけじゃないから

僕はこういう学生嫌いではない。

コジコジだってそう言う人間を許している。






僕が許さないわけがない。


学歴ロンタリング


これは稀。だけどいるらしい。

学歴ロンタリングとはなにか、ということだけど、

ロンタリング=選択する。綺麗にする
という意味らしい。

よくマネーロンタリングとかいうけれどあれと同じ

学歴をロンタリング、どういうことか

これも今度書くけど、大学院の入試は、はっきり言って難しくない

(大学のセンター試験とかに比べて)

東大・京大も夢じゃない。

なぜなら英語と小論文と面接くらいしかないから。
(専門分野もあるか。。。)

でも少なくとも
やれ、物理だの、数学だの倫理だの、

は、ない。

大学はいい大学入れなかった。
でも。。。。

大学院ならチャンスがある!!

ということで東大とか京大の院に行き、

最終学歴をいわゆる高学歴にする

という人間がいるらしい。

僕の大学院はロンタリング対象にならないところだったので、
出会ったことないけれど、

巷の噂によれば、

一定数いるらしい。



ま、大学院のどのような目的で利用するかは人の自由だし、
否定しない。
むしろ全力で自分の人生を謳歌してもらえればいいんだけれど。


まとめ

ということで、なんとなーく大学院について書いてみたのだけれど、
どうだろう。少しは輪郭が見えて来ただろうか?

おそらく見えてないだろう。

僕だってそうだ。
いまだによくわかってない。

少なくとも今回は大学の表層部分をなぞってみた。

本当は、
大学院の制度等々を話そうと思ったのに、
なんかいつの間にか細かいことだけ話してしまった。

また違うのにちゃんと書くね。
ばいばい。

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