開業届を出しても僕の人生はそこまで変わりそうになかった。2

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あるいは全力のことばたち。

さて、そんなこんなで僕は立川の税務省の前に立っていたのだった。


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ちょっと前までは開業届なんて税金の話だし、
そんなの僕には関係ないぜっ!
なんて思っていたくせに、いざ出すとなると
少しだけ緊張をするのであった。

え、なんか書類の記入ミスとかないよなぁ、、、
変なこと書いてないよなぁ、、、

不安は不安を募らせていく。


でもそんな僕を勇気付けたのは

いいもん。

あとでイケアで50円のアイス2つ食べちゃうもん。



無機質な建物の中では「いかにも公務員です」
という方がテキパキと働いている。
書類提出の窓口まで行き、機械から吐き出される整理番号をもらう。

なんでかわからないけれどこの整理券システムは好きになれない。
なんだかとっても時間を損している気になるのだ。

自分の番になる。窓口に提出する。

案の定、記載ミスがあった。(とてつもない小さなことだったけど)

あ、やばいかな。もしかしたらまた並び直し・・?
後ろには長蛇の列ができていた。


関係ないけどさ、行列の最後尾に並ばなきゃいけない時ってすごく嫌じゃん。
でもだいたいそういう時ってしばらく誰も自分の後ろに並ばないよね。
なんかすごく損した気になるよね。
え、誰も後ろ並ばないのになぜ僕の目の前にはこんなに並んでるの?って。

まぁ、それはさておき、
担当して下さった方が、



「ここだけ書き直してくれたら
並び直さないですぐ窓口に来ていいですよー」


ヤンキーが子犬にミルクをあげていてキュンとするのと同じように、

税務署の職員が優しいととっても嬉しくなる現象に名前をつけてください。


訂正だけして、再び窓口へ。

ついに3ヶ月越しの開業届を提出する時が来た。。。

担当の方が、

「はい承りました」

さっと受け取って終わった。2秒だった。


思わず口に出る。

「え、もう終わりですか?」

「はい」


さっきまで優しかった人が急にアッサリスーパードライすると

え?何?悪いことした?と考えてしまう現象にも名前をください。


なんだか拍子抜けしてしまった僕は
情けないことを口にする。

「あの、これで僕は個人事業主なんですよね???」


「えー、まぁ、はい。書類上はそういうことになります」


「あ、はい。ありがとうございました」


こうして僕は個人事業主として書類上は認められた人間となった。


何が変わったわけでもなければ、
何かが変わっていく気もしなかった。

なんやねん書類上って。

それでも少しだけ一歩前に踏み出せたような気がした。

その歩みの先には崖と滝壺が待ち受けているのだろうけれど。

 

その後しっかりと
イケアのアイスを食べた。
バニラ味とイチゴ味がある。

バニラはとても美味しくて、
イチゴは少し、薬品の味がした。

 

ということで

吾輩は事業主である。
仕事はまだない。

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