チャンスはいつやってくるかわからない。
そんな当たり前で、誰もが知っていることでさえ、
いざそういうタイミングが来ると人間は躊躇してしまうものなのだ。
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12月7日
夕方、僕の携帯に知らない番号からの着信があった。
偶然にも携帯を手にしていた僕は気づくことができた。
菊地コーヒーさんで間違いないでしょうか?
あ、はい。そうです。
あの、コーヒーについての問い合わせなのですが。
あ、はい。
実は、菊地コーヒーさんのコーヒーを取り扱いと考えておりまして、
すこしお時間頂戴できますでしょうか?
・・え!あ、はい!
・・・・
12月8日
次の日僕は新宿のとある企業の本社へ出向いていた。
詳しい話をするための打ち合わせをするためだ。
90分程度、様々な話をした。
いろんな可能性と方向性、そして危険性。
そして僕は契約書にサインをした。
そのための準備資金を友人、そして親から借りた。
人生で一番大きい金額をわずか90分で決めた。
正直にいうとものすごく怖かった。
その時背中を押したのは遠い昔の記憶だった
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「チャンスの神様の前髪をつかめ」
大学4年生の時、ラオスに僕らを連れてってくれた教授は僕らにそう言ったのだった。
観光客が来るはずもない山奥にある小さな村。
そこに住む人たちの健康状態の把握と、エコヘルス教育の研修がその教授の目的で、
この研究に同行しないか。という話だ。
自分にそんなことができるのだろうか。
悩む学生に向かって教授は
いつだってチャンスの神様は不意に訪れて、そして一瞬でさっていく。
その一瞬で神様の前髪を掴むんだ。神様がそっぽを向いてからではもう前髪は掴めない。
そう言ったのだ。
今が掴む時なのかもしれないな。
そう思って僕は何枚もの契約書にサインをしたのだった。
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詳しい話はまだまだお伝えできないのだけれど、
少しだけ一歩前に進むことにしました。
実は就活もして、内定もいただいていた。
でも、どこかでもうちょっと頑張ってみたい。
僕を見つけてくれた人ともう少しだけ頑張りたい。
ということで、菊地コーヒーはまだまだ続きます。
あとは、ウェブメディアも動き始めてきておりまして、
その話はまた今度。
いろんな仲間ができて、
相談できる人がいて、
頼れる友達がいる
よし。まだまだ足掻いてみよう。
そう思った28の冬。
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